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問題点は明確になった。
専門家が作るチャーハンに匹敵するには、鍋の改良しかなかった。
既存の鍋では限界があることから、新たな鍋の開発に踏み切った。
試作器を何度も作って、ようやく大量に作ってもパラパラとした触感のあるチャーハンができあがった。
本部は新しいチャーハン用の鍋を専用工場に導入した。
新たな投資負担を渋るベンダーもあったがSやNDFのメンバーが説得し、全工場で新型の鍋を採用することになった。
Sの激怒から1年8ヵ月たった2000年6月、「本格チャーハン」として生まれ変わり、店頭で販売を再開した。
「担当地域で評判のいい赤飯を購入し、S本部へ送ってください」1995年春、日本各地に散らばっているOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー、店舗経営相談員)らに一斉指示が出された。
Sはその2、3ヵ月前に「赤飯おむすび」を発売したが、売れ行き不振で製造停止を余儀なくされたばかりだった。
敗者復活を目指し、S本部とNDFに加盟する米飯メーカー、小豆の仕入れ担当者などで構成する「赤飯開発チーム」が立ち上がった。
第1弾のアクションはよその店で売っている評判のいい赤飯を徹底研究することだった。
粘りやコシ、塩加減などを多面的に調べ尽くした。
素材を厳選してSの米飯工場で作ってみても、なぜかおいしい赤飯を炊き上げることは出来なかった。
何度も試したが、本来の赤飯の水準には遠く及ばなかった。
普通の白米と同じご飯釜で赤飯を炊くから本来の味が出来ないのではと考え、新たにせいろで蒸す方式を採用したところ、ようやく赤飯の味になった。
チャーハン同様に専用の米飯工場に赤飯用のせいろが導入された。
大量生産でもおいしい赤飯ができあがるように水加減、もち米の洗い方を更に研究し、試行錯誤の末に「特選赤飯」がSの店頭に並んだ。
販売停止から約10ヵ月が経過していた。
今回は「おにぎり」ではなく、長方形のプラスチック容器に入れて販売することにした。
まさに自信作の「赤飯」として売り出した。
満を持して店頭に送り込んだ「特選赤飯」だったが、またしても思うような売り上げ数字にならなかった。
消費者に試食をしてもらうと評判は良かったが、店頭では「特選赤飯」を手に取る人は少なく、再び販売停止に追い込まれようとしていた。
商品力に絶大な自信があるのに売れない事態に、「赤飯開発チーム」のメンバーは頭を抱えた。
解決の糸口を探るメンバーが注目したのは赤飯の商品特性だった。
赤飯を売っている場所は百貨店や専門店のような日常の買い物では足を運ばないところ。
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